「順列」と「組み合わせ」の具体例と計算方法をわかりやすく解説

2023年10月13日

皆さん、順列組み合わせは高校生の頃大嫌いだったと思いますが、管理人も同じです。

でも、確率分布ベイズ推定の理解に必要なので、ここで理解しておきましょう。

 

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順列の具体例と計算方法

会社Aには10人のスタッフがいます。

年末のパーティでクジ引き大会があり、1位から3位までの人は商品を貰えます。

勿論、順位が上がるほど豪華な賞品を貰えます。

箱の中に社員番号が書いてある10枚の紙があり、司会者が3位、2位、1位の順に引いていきます。

1位から3位の顔ぶれは、何通りのバリエーションがあるでしょうか?

 

これは次のように考えます。

まず、3位になる可能性のあるスタッフは何人いるでしょうか?

最初は箱に10枚の紙が入っていますので、10人ですね。

 

次に2位になる可能性のあるスタッフは何人でしょうか?

箱の中には9枚しかありませんので、9人ですね。

 

同様に、1位になる可能性のあるスタッフは8人ですね。

 

従って、1位から3位の顔ぶれのバリエーションは

10×9×8=720通りあります。

 

これを、10人から3人を選ぶ順列の数は720通りあると言います。

 

それではn人から3人を選ぶ順列は何通りになるでしょうか?

同じように計算すると、

n×(n-1)×(n-2)ですね。

 

それではn人からk人を選ぶ順列は何通りでしょうか?

3人を選ぶ時には1ずつ減らしながら3回掛けましたので、k人を選ぶ時はk回掛ければ良いですね。

n×(n-1)×(n-2)×…×(n-k+1)

というように書けます。

 

これを簡単に表すために、便利な記号があります。

」という記号です。

このビックリマークの意味は次の通りです。

n!=n×(n-1)×(n-2)×・・・3×2×1

 

この記号(階乗と読みます)を使うと、n人からk人を選ぶ順列は次のように書けます。

n×(n-1)×(n-2)×…×(n-k+1)

n! / (n-k)!

 

これがn人からk人を選ぶ順列の数を求める公式です。

 

組み合わせの具体例と計算方法

会社Bにも10人のスタッフがいます。

取引先からハワイ旅行券を3枚もらいました。

年末のパーティでクジ引きで3人にプレゼントすることにしました。

箱の中に社員番号が書いてある10枚の紙があり、司会者が3枚選んで当選者を決めます。

3人の顔ぶれは、何通りのバリエーションがあるでしょうか?

 

先ほどと違うのは、1位から3位までの区別がないことです。

そこで3人を順番に並べた場合に、何通りのパターンがあるかを考えます。

先頭になる可能性があるのは3人ですね。

先頭が決まれば、2番目にくる可能性のある人は2人、3番目は自動的に残り1人です。

従って、3×2×1=6通りのパターンがあります。

(先ほどの階乗を使って書くと、3!=6通りとなります)

 

ということは、1位から3位までを区別しなければ、この6通りが1つにまとまりますね。

 

1位から3位まで区別して720通りありましたので、区別しなければ6で割って、

720÷6=120通りということになります。

 

つまり、3人を選ぶ場合は順列を3!で割れば、組み合わせの数になります。

ということは、k人を選ぶ組み合わせの数は、順列の数をk!で割ればよいですね。

ですので、組み合わせの数の公式は、

n! / (n-k)!k! になります。

 

順列と組み合わせの表記方法

順列のことを英語でPermutationと言います。

これの頭文字を取って、n個からk個を選ぶ順列の数のことを

nPk

のように表します。

従って、順列の公式は

nPkn! / (n-k)!

と書きます。

 

同様に、組み合わせのことを英語でCombinationと言います。

これの頭文字を取って、n個からk個を選ぶ組み合わせの数のことを

nCk

のように表します。

従って、組み合わせの公式は

nCkn! / (n-k)!k!

と書きます。

 

順列や組み合わせの数は以上で計算できますが、それらの数は時に膨大になります。

すべてを書き出すのは手作業では大変です。

これをエクセルVBAを使ってやる方法を下記の記事で紹介しています。

重複のある順列/重複のない順列/組み合わせを列挙するアルゴリズムをExcelで