【分散の重要性がわかる具体例!】スーパーの一列待ちの効果を検証する

2022年11月6日

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「分散」の重要性がわかる具体例~スーパーの一列待ち~

スーパーのレジ待ちは、時に客をイライラさせます。

それぞれのレジに1列ずつ並ぶのがいいのでしょうか?

それとも、まとめて1列に並んで、空いたレジから順に進んでいく方がいいのでしょうか?

 

その答えは「平均」で考えると、いつまで経っても分かりません。

分散」で考える必要があります。

どういうことなのか、以下解説します。

 

「平均」で考えると何も変わらない

ここで一つ仮定を置きます。

それは、それぞれのレジに別々に並ぶ場合、どのレジに並んでも待ち時間は同じという仮定です。

待つのが大好きという客はいないでしょうから、皆、抜け目なく空いた列を選んで並ぶ結果、どのレジに並んでも一緒とするのです。

 

レジごとに並ぶ場合に、あなたの前に並んでいる人をP人、レジの数をRとすると、次のようになります。

 

一方、まとめて1列に並ぶ場合は次のようになります。

 

レジでの処理時間は客ごとに異なります。

そこで、客は全部でP×Rいて、それぞれの客には1からP×Rまでの背番号が付いていると想像します。

そして、背番号iの客の処理時間をTiとします。

また、Ti平均Tavg分散σ2正規分布に従うとします。

 

レジごとに並ぶ場合、あなたはどのレジに並んでも待ち時間は同じですので、レジ1の列に並びます。

すると、待ち時間はTavg×Pになります。

 

一方、まとめて1列に並ぶ場合の待ち時間はTavg×P×R÷R=Tavg×Pとなります。

 

つまり、平均待ち時間で比較すると、両者差がないことになります。

 

「分散」で考えると違いがわかる

次に待ち時間の分散を比較してみましょう。

別々のレジに並ぶ場合は、1レジ当たりの処理時間は

T1+ T2+・・・+ TP

ですので、分散は

V(T1+ T2+・・・+ TP)

= V(T1)+ V(T2)+・・・+ V(TP)

になります。

分散の加法性を足し算ではなく平均値に適用する方法を具体例でわかりやすく!

 

V(Ti)はすべてσ2ですので、Pσ2になります。

 

一方、まとめて1列に並ぶ場合は、1レジ当たりの処理時間は

(T1+ T2+・・・+ TP×R) / R

ですので、分散は

V{(T1+ T2+・・・+ TP×R) / R}

= V(T1/R)+ V(T2/R)+・・・+ V(TP×R/R)

= (1/R2)V(T1)+ (1/R2)V(T2)+・・・+ (1/R2)V(TP×R)

= (1/R2){V(T1)+V(T2)+・・・+V(TP×R)}

= (1/R2) P×Rσ2

= P/Rσ2

となります。

 

つまり、まとめて1列に並ぶ方が、分散が1/Rだけ小さくなります。

分散の平方根が標準偏差なので、標準偏差で比べると(1/R)小さくなります。

 

例えば、レジが4台あるとします。

レジごとに並んだ場合は、1列に並んだ場合に比べて、待ち時間の分散が4倍、標準偏差が2倍になります。

下の図は、待ち時間の平均が15分の場合の比較です。

 

レジ待ち時間は両方ともばらつきますが、レジごとに並ぶと大幅に遅れる可能性があるということです。

逆に、大幅に早まる可能性もあるということにもなります。

 

つまり、レジごとに並ぶのは当たり外れが大きいギャンブルです。

そしてギャンブルに負けた客がイライラすることになります。

1列待ちには、そのようなギャンブル敗者を出さない効果があると言えます。

 

安全在庫への分散の応用例はこちらをご参考まで。

物流拠点集約で安全在庫はどれくらい減るのか?は一概には言えない理由

 

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