【少額貨物の免税制度】アジアで個人輸入したらどうなるか試してみた

2022年11月6日

Photo by 帅 七 on Unsplash

輸入される貨物には原則として関税と消費税が課税されますが、少額貨物はこれらが免税になることを下記の記事で解説しました。

関税や消費税を節税しながらお得に個人輸入できる条件をまとめてみた。

 

日本では課税価格が1万円以下の貨物は免税になります。

課税価格は、

課税価格=海外購入価格+日本までの輸送費+保険料

で計算されます。

日本までの輸送費や保険料も足すことに注意です。

 

ところが、個人使用目的で輸入する場合には、日本までの輸送費や保険料を足す必要はありません。

更に海外購入価格に0.6を掛けることができます。

どういうことかというと、

16,666円×0.6≒9,999円

ですので、海外購入価格で16,666円以内の貨物が免税になるのです。

 

本記事では、アジアの国々での少額貨物に対する免税制度はどうなっているのか?について解説します。

更に、実際の運用はどうなっているのか?についても解説します。

というのは、アジアの国々では制度は制度、運用は別ということが往々にしてあるからです。

 

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Royal Palace in Phnom Penh (2015)

アジアの少額貨物の免税制度はどうなっているのか?

タイ

課税価格が,500バーツ以内の貨物は免税になります。

1バーツ=4円とすると、約,000円までが免税になります。

日本と比べて6割くらいの水準です。

 

違いは、個人使用目的の輸入でも、日本のように課税価格に0.6を掛けることはできない点です。

従って、個人使用目的でタイに輸入する場合には、日本と比べて1/3くらいの価格までしか免税になりません。

 

航空便に限り免税措置がある点は、日本と同じです。

 

ベトナム

課税価格が100万ドン以内の貨物は免税になります。

日本円にすると約,000円で、これはタイと同水準です。

また、個人使用目的と商用目的を区別しない点も、タイと同じです。

 

違いは、DHL等の国際クーリエ便やEMSのような国際郵便にのみ少額免税が適用される点です。

これ以外は、例え航空便であっても少額免税は適用されません。

 

インドネシア

免税になるのは海外購入価格で3米ドル以内!の貨物に限ります。

たったの400円までです。

以前は75米ドルまで免税でしたが、2019年に3米ドルまでバーを一気に下げました。

事実上、少額免税お断りといってよいでしょう。

 

DHL等の国際クーリエ便やEMSのような国際郵便にのみ少額免税が適用される点は、ベトナムと同じです。

 

カンボジア

課税価格が50米ドル以内の貨物は免税になります。

日本円にすると約,500~7,000円で、タイとほぼ同水準です。

DHL等の国際クーリエ便やEMSのような国際郵便にのみ少額免税が適用される点も、タイと同じです。

違いは、個人使用目的の輸入に限るという点です。

 

実際の運用は異なる

このように、国によって少額免税の規定は少しずつ異なります。

注意すべきは、実際の運用は規定と異なる場合が往々にしてあるということです。

これは規定をグレーな表現にしておいて、運用する人の裁量に任せるということではありません。

そういうケースも確かに存在するのですが、今回ははっきりと規定されているにも拘わらず、現場では異なる運用がされているケースです。

 

先述したように、カンボジアでは50米ドル以下の商品を個人輸入する場合は免税になります。

ということは、170米ドルの商品を購入して輸入すれば関税とVAT(付加価値税、日本の消費税のような税)が課税されるはずです。

 

日本ではこのような場合、DHLのような国際クーリエ会社や郵便局が関税と消費税を立替払いしてくれて、貨物を受け取る時に支払うのが普通です。

カンボジアではどうなっているのでしょうか?

 

カンボジアで170米ドルの革靴を個人輸入してみた

管理人の靴箱にはベアフットシューズしかありません。

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トレーニング用だけでなく、会社に行く時もそうです。

なぜそのようにしているかについては、こちらの記事をご覧下さい。

【故障で脱落者続出】のベアフットランニングで故障しない方法はこれだ!

 

中でも管理人が一番気に入っているビジネス用のベアフットシューズは、Vivobarefootというイギリスの靴メーカーが販売しているRaというモデルです。

これは上質な革で作られている正真正銘の革靴なのですが、靴底がペタペタで裸足感覚マックスです。

もちろん、踵とつま先の高さの差がゼロであるゼロドロップシューズなのですが、他のゼロドロップの革靴と違って靴底が柔らかく、裸足感覚マックスなのです。

 

この革靴はVivobarefootのグローバルサイトから注文すると、イギリス国外でも原則として配送料無料で家まで配送してくれます。

但し、日本はVivobarefootジャパンのサイトがあり、ここからしか注文できません。

 

試しにRaⅢをグローバルとジャパンの両サイトで見てみましょう。

グローバルのサイトでは、配送先の国に応じた通貨で価格を表示してくれますが、米ドルに換算するとどの国でも約170米ドルです。

一方、ジャパンのサイトでは残念ながらRaⅢは品切れ中で価格が表示されませんでした。

代わりに一世代前のモデルであるRaⅡがありましたが、価格は27,500円でした。

1米ドル=140円で換算すると、約200米ドルです。

日本に在庫してリードタイムが短い分、少し割高になっているようです。

 

ちなみにカンボジアに配送してもらうと631,520リエルで、約153米ドルとお得です。

これを注文したところ、DHLで約1週間で届きました。

貨物を受け取る時には関税とVATの請求もなく、免税で輸入通関できたことになります。

この時以外にも、50米ドル以上の買い物をしてDHLで送ってもらい、関税とVATを請求されたことはありません。

 

なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

よくあるのは輸入元がインボイス金額を低く記載するという過少申告ですが、Vivobarefootのようなイギリスの著名な会社がそのようなことをするとも思えません。

もちろん、世界一の物流会社でコンプライアンスにも厳しいDHLが、虚偽申告することも考えられません。

そこにはカンボジア税関と国際クーリエ会社間で合意された運用方法があり、外部からはなかなか窺い知ることは難しい世界があります。

 

各国の通関事情はネットを調べればある程度は分かりますが、あくまでも表層だけです。

実際の運用については書かれていないことが多く、そこを知るには現場での経験が必要で、それが各国物流会社駐在員の腕の見せ所となります。

 

 

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