【DBシェンカー】応募する前に知っておきたい会社の歴史と収益性と事業内容

2022年3月11日

DB Schenkerはドイツ鉄道(Deutsche Bahn AG)傘下のロジスティクス事業会社です。

3PL会社として売上高世界3位です。

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DBシェンカーの歴史

親会社のDBは元ドイツ国鉄

親会社のドイツ鉄道(Deutsche Bahn AG、以降DBと呼びます)は1990年のドイツ再統一後、1994年に西ドイツ国鉄東ドイツ国鉄が統合して誕生しました。

同時に民営化もされましたが、株は未だ国が100%保有しています。

その点、同じ国営企業ながら早々に株を民間に開放して積極的なM&Aに打って出たドイツポスト(現Deutsche Post DHLグループ)とは異なります。

 

事業は鉄道それ以外に大きく分けられ、売上高はおよそ半々です。

2020年度のDB全体の売上高が45,568百万USDですので、その半分というと日本のJRの中で一番大きなJR東日本(運輸事業のみ)の約2倍です。

コロナ前の2019年度で比べても、約35%DBの方が多いことになります。

 

2度ドイツ鉄道に買収される

そして、残り半分の売上の大半を稼ぎ出しているのがロジスティクス事業を担当するDB Schenkerです。

その歴史は長く、1872年にドイツ人のシェンカー氏がオーストリアで創業したのが始まりです。

なぜドイツ人がオーストリアで?と思ってしまいますが、その当時勤めていた物流会社でオーストリアに駐在していて土地勘があったようです。

その後、1923年のハイパーインフレや1929年の世界恐慌での財務危機を乗り越えた後、1931年にドイツ帝国鉄道に買収されます。

この国営化は1989年の部分民営化まで続き、1991年には一旦Stinnesという物流会社の完全子会社になります。

そして2002年にドイツ鉄道がRhenus(ドイツの物流大手、日本でも合弁会社三協レイノスがある)からStinnesごと再度買収します。

ドイツ鉄道は1994年に東西ドイツの国鉄が統合して発足しましたが、東ドイツ国鉄の財務体質が悪く年々赤字でした。

それが2000年前半にようやく黒字の目途が付いて攻めの経営ができるようになったことと、当時の大口顧客200社の60%の貨物が海外へ向かっていたため、国際物流を取り込まなければ顧客を失うという危機感があり、Schenker株の買戻しに動いたようです。

 

Land transportとAir & Ocean freightは5年でトップ3入り

Schenkerを買い戻した後のDBの戦略は明快で、Land transportAir & Ocean freightContract logisticsの各部門で世界のトップ3に入ることでした。

まず最初にトップ3入りしたのはLand transport部門で、フランスやポーランドやノルウェー等で相次いで有力陸運会社を買収したことで、2005年にはDHLを抜いてEUにおける越境陸上輸送のトップになりました。

そして、この時点でOcean freightの部門ではDHLKuehne + Nagelに次ぐ3位でしたが、Air freightの部門ではDHL、UPS、Panalpina(今のDSV)、Kuehne + Nagelに次ぐ5位でした。

これをてこ入れするために6位だった米国のBAX Globalを買収し、Air freightの部門でもDHLに次ぐ2位になりました。

このようにSchenkerを買い戻してからたったの5年間で、Land transportとAir & Ocean freightでトップ3入りするという公約を果たしてしまいました。

しかもただ単に規模を追うのではなく、苦手分野を補うような買収を行っています。

例えば、Air freightの部門ではSchenkerはEU発着には強いがUS発着には弱いという弱点を、米国有力フォワーダーのBAXの買収で補っています。

また顧客層もドイツのダイムラーやBMWといった自動車業界に強いSchenkerに対して、アップルやインテルといったハイテク業界に強いBAXというように明確に棲み分けられています。

 

一方、Contract logisticsの部門ではなかなか良い相手が見つかっていないようで、後述するように売上規模も他の2部門と比較して小さくなっていますが、それでも世界5位という調査もあります。

 

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DBシェンカーの収益性

DBグループ全体では赤字

まずは2020年度のDB全体のセグメント別売上高とEBITマージンを見てみましょう。

EBITとはEarnings Before Interest, Taxesの略で、支払い利息控除前の税引き前純利益のことです。

国際会計基準を採用している海外企業は、純利益よりもEBITを重視します。

EBITを売上高で割った比率がEBITマージンです。

 

まず目につくのは、DB全体では赤字ということです。

これはコロナの影響で特に旅客需要が落ち込んだためですが、黒字のロジスティクス事業でいくらか緩和されていることが分かります。

コロナ前の2019年度の状況は次の通りです。

 

このように、平時にはEBITマージンは5%前後で、鉄道事業とそれ以外でほぼ半々の売上高であることが分かります。

 

DBシェンカー単体では高い利益率

次にロジスティクス事業を行っているDB Schenker単体でのセグメント別売上高とEBITを見てみましょう。

 

売上、EBIT共に、Air & Ocean transportの比重が高いことが分かります。

特にEBITマージンは.4%となっており、これはDHL Global Forwardingの.7%を上回ります。

コロナ前の2019年度はどうだったのでしょうか?

 

ドイツ国内トラック輸送やEU域内の越境トラック輸送を行うLand transportや、物流センター業務を行うContract logisticsはコロナの影響で売上微減だったものの、フォワーディングを行うAir & Ocean freightは大幅増収となっています。

これはどこの物流会社も同じで、フォワーディングは過当競争にある平時よりも、緊急事態下の方が儲けやすい構造になっていると言えます。

 

フォワーディング物量は安定

フォワーディングの取り扱い物量についても見ておきましょう。

DB Schenkerの航空輸出は2019年度の1,186千トンから2020年度には1,094千トンに減少、海上輸出は2019年度の2,294千TEUから2020年度には2,052千TEUに減少しました。

これを主な競合であるKuehne + NagelDHL日通と比較すると次のようになります。

 

 

日本では西濃シェンカー

Schenkerの日本進出は早く、東京オリンピックが開催された1964年日本通運本社内に駐在員事務所を置いています。

現地法人としては、1979年に三井航空サービス(現商船三井ロジスティクス)と合弁でジャパンシェンカーを設立したのが始まりです。

一方で、1999年に西濃運輸とジャパンシェンカーは合弁事業のフィージビリティスタディを開始し、2000年に合弁会社である西濃シェンカーロジスティクスが設立されます。

最終的に三井航空サービスはジャパンシェンカーの株を手放し、2002年に新しい現地法人である西濃シェンカーが誕生、現在に至っています。

2021年6月時点での従業員数は579人、日本でもLand transport、Air & Ocean freight、Contract logisticsの事業基盤を活かしてグローバル顧客にサービスを提供しています。

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