三菱ケミカル物流に応募する前に知っておきたい会社の強みと弱みを徹底解説!

三菱ケミカル物流は1956年に三菱化成の生産物流を担う物流子会社として発足しました。

1996年に社名変更し三菱化学物流として知られていましたが、2017年に親会社の三菱化学三菱樹脂三菱レイヨンが合併して三菱ケミカルとなったと同時に三菱ケミカル物流に社名変更しました。

直近の売上高は810億円で、物流業界39です。

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三菱ケミカル物流の強みは何と言っても化学品の輸送、中でも危険物の輸送です。

親会社、もしくはグループ会社の貨物が6割、外販が4と見られていますが、外販もほとんどが化学品で、全体の9を占めています。

中でも引火性液体である第四類危険物と、一定温度に達すると自己分解を始める物質が含まれる第五類危険物の取扱量は、他社と比較しても圧倒的に多いと見られています。

また、皮膚に付いたり気化したガスを吸い込むことで重い障害を与える化学品も扱っています。

そのため自社社員のみならず外注先へも、危険物の取扱いに関する知識の共有は徹底しています。

また、防災資機材を搭載した常時出動可能な防災車両を全国10か所近くに配置するなど、万が一の場合の対策も徹底しています。

 

石油化学業界は長年、サプライチェーンを自社内で完結させてきました。

扱う貨物の形状が特殊であったり、取り扱いに専門性が要求される危険物が多いこともあり、一定の合理性があります。

アセットについても汎用性のない特殊なものが多いため、物流会社に外注しようとすると長い契約期間が必要です。

そこまでするのなら、自社のアセットにして自社でオペレーションまでする方が、自社グループ外に物流コストが流出することもなくメリットがあるのです。

 

そのため、三菱ケミカル物流ではトラックや倉庫だけでなく、ISOコンテナを含め340台のコンテナや、化学品を貯蔵するタンク72等も保有しています。

 

ここ10年ほどで進行した石油元売り会社の製油所集約により、全国的にタンクヤードも不足気味になっているため、貴重なアセットとなっているようです。

また内航船もケミカルタンカーを中心に37隻の船団を保有しており、近年のトラック不足環境問題に対応するためのモーダルシフトの受け皿となっています。

 

このように垂直統合型のサプライチェーンが長く続いてきた石油化学業界ですが、近年は共同物流化が進行しつつあるようです。

これには近年、エチレンプラントの停止による生産再編が相次いだように、汎用化学品の構造的な生産量減少があります。

エチレンプラントとは、様々なプラスティック製品の元となるエチレンプロピレンを生成するためのプラントですが、日本は長年、内需用に加えて輸出用にもエチレンを生産してきました。

元々、中東産に比べコストは高かったのですが、中国向けには輸出できてきました。

ところが、中国も自国で賄えるようになったばかりか、逆に日本にも余った分が流れ込んでくるようになりました。

またシェール革命で米国でも安価なエチレンが生産できるようになり、中東、中国、米国からの安価な汎用品が流れ込んでくるようになったのです。

 

このように石油化学品の国内貨物量は右肩下がりになっているため、いつまでも垂直統合型の物流では立ち行かなくなってきたのです。

そのため、三菱ケミカル物流では2015年から住化ロジスティクスと共同物流を開始しています。

愛媛県にある住友化学のプラントから製品や中間品を三菱ケミカル物流の埼玉県の倉庫に送り、その後は三菱ケミカル物流の配送網に載せて顧客まで運ぶスキームです。

今後は、幹線輸送にまで共同物流の範囲を広げていくようです。

 

三菱ケミカル物流は10年ほど前から売上高が800億円くらいで変わってません。

2015年にはグループ内の包装資材メーカーであるダイヤ資材を吸収合併しています。

ここで200億円くらいの売上が上乗せされ一時的に1,000億円くらいまで行きましたが、直近では810億円となっています。

今までの危険品輸送等で培ってきた信頼性や、長尺物など路線便会社が敬遠するような貨物を獲得して、化学品以外の顧客を開拓することが必要になってくるでしょう。

同じくオペレーションの信頼性が大きなファクターとなる医薬品が狙い目かもしれません。

 

また海外にはシンガポール、インドネシア、タイ、ベトナム、中国に拠点があり、海外売上高比率は15~20%と見られています。

国内内需が萎む中、海外売上の拡大も望まれるでしょう。